ユリスガルドに生息する魔物たちの一覧です。
ユリスガルドに存在する生物のうち、人間や他の生物・自然などに害をなすもの、調査が行き届いておらず正体不明な存在などの分類として人間が呼び出した総称。
あくまで人間主観の呼称だが、魔物とされた存在は研究や素材収集、あるいは駆除のための狩りの対象となり主に冒険者から積極的に狙われる。
大きな分類として獣種・鳥種・水棲種・虫種・植物種・不定形種・魔法生物種・その他分類不能な例外種が存在し、極少数ではあるが人型の魔物はその他に含まれる。
様々な色の丸い体に果実のヘタのようなものが付いた外見をしている、ユリスガルドの代表的な魔物。弾力のある皮の内側は硬質の核をゼリー状の肉?が覆っており、広義には不定形種に含まれる。
総じて危険度は低く、愛らしい見た目から看板や彫刻等でマスコットとして扱われることもある。一部個体はペットとして手懐けることも可能。草食性で果実を好み、肉は食べない。
【危険度:☆】【希少度:☆】
【主な生息地域:リーゼル公国全域、トライト共和国全域(砂漠以外)、コスコール王国全域】
ピンクの体を持つ、プラミィの中でも最も一般的なもの。街道沿いを弾んで移動していたり眠っている姿がよく見られる。通常こちらから刺激しなければ襲ってこないが、他の何かに驚いたはずみでぶつかってくることがある。
【危険度:☆】【希少度:☆】
【主な生息地域:トルミナ王国全域】
みずみずしい青色の体のプラミィ。体内の水分が他より多いらしく、余剰な水分を水鉄砲のように勢いよく口から噴き出すことがある。無害だが服を濡らされないように注意。
なお、ウォーターと名が付くが水中を泳げたりはしない。
【危険度:☆】【希少度:☆】
【主な生息地域:トライト共和国全域(砂漠以外)】
ヘタも合わせて緑一色のプラミィ。トライト周辺では通常のプラミィと並び一般的に見かけられる。
ヘタの先から粘性の液体を分泌し木の枝にぶら下がっていることがある。こうして擬態していると果実や木の葉と見分けが付きにくく安全なようだ。
…かと思えば冒険者が下を通りがかると急に降ってきたりするイタズラ好きな一面もある。
【危険度:☆☆】【希少度:☆】
【主な生息地域:実りの丘周辺】
通常のプラミィの倍以上の大きさがある、丸々と太ったプラミィ。トライトの森や実りの丘で果実・野菜をもりもり食べた結果こうなったようだ。
畑の野菜も盗み食いするため農家からは厄介者扱いされている。巨体での体当たりは結構な威力があり(プラミィの中では)やや危険。
【危険度:☆☆】【希少度:☆】
【主な生息地域:メルギノバレー】
ベルム帝国に生息する茶色っぽい赤のプラミィ。火山の火属性を帯びており、その体は触ると火傷するほど熱い。性格は他と変わらず温厚だが、仮に怒らせるなどして体当たりを受けると油断ならないダメージを受ける危険がある。ペットには向かない。
【危険度:☆】【希少度:☆☆☆】
【主な生息地域:コスコール王国全域】
コールス草原などで稀に見かける、金に輝く希少なプラミィ。体内の核まで金色をしており、希少品として高額で取引されている。そうして狙われがちなためか、人間を見るとすぐに逃げていってしまう。
いかにして金の体を得たのか研究者も注目しているが、原理はいまだ判明していない。
人の半分ほどの大きさがある、巨大なハチの魔物。だが彼らは毒針を持っておらず、代わりに花粉団子でコーティングした前脚を使ってパンチを繰り出してくる。
巣に近づいた、通り道に立っていたなど、とにかく様々なきっかけで冒険者を攻撃してくる喧嘩っ早い連中。あくまで花粉を運ぶのが役割のはずだが、攻撃モードになるとすっかり忘れてしまうようだ。
【危険度:☆】【希少度:☆】
【主な生息地域:リーゼル公国全域】
リーゼル公国の三街道などでよく見かけられる。新米冒険者は空中からのパンチに翻弄されがちだが、威力的には人間のパンチの方がずっと痛いぐらいなので焦らず対処すれば容易な相手。
花粉団子グローブが壊されるなどして敵わないとみるや一目散に逃げていく。
【危険度:☆☆】【希少度:☆】
【主な生息地域:トルミナ王国全域】
名前からして針を持っていそうだがやはり持っていない。刺すような鋭いパンチを繰り出すのでそう名付けられたとか。
対処法はビスパーと同様だが花粉の質の違いからかグローブはあちらより軽くて硬く、機敏かつ攻撃力も高い。
【危険度:☆☆】【希少度:☆☆】
【主な生息地域:トライト大森林】
麻痺毒のある針…ではなく、麻痺毒を持った花粉で作ったグローブを用いて麻痺パンチを繰り出す卑怯な奴。もちろん本人(本虫)には麻痺毒は効かない。
花粉由来とはいえ麻痺は麻痺なので、特に一人旅の冒険者は警戒が必要。単体相手であればせいぜい気が済むまで殴られるだけだが、他の魔物もいる場合は命の危険もある。
空は飛べないかわりにけたたましい声で鳴くのが特徴の、鶏の魔物。
種によっては特殊な能力を持っていることもあり注意が必要。一方その肉は大変美味であり、ギルドの調達依頼や野宿の際の手ごろな食材としてよく狩られている。
【危険度:☆】【希少度:☆】
【主な生息地域:リーゼル公国全域】
街道沿いでうろついていることの多い一般的な種。足が速いぐらいで特殊な能力はなく討伐も捕獲も容易だが、クチバシつつきは鋭いので要注意。
需要の高さもあって、ギルドにより新米冒険者の最初の討伐依頼として設けられることが多い。
【危険度:☆】【希少度:☆】
【主な生息地域:トライト共和国全域(砂漠以外)、コスコール王国全域】
南西大陸全土に生息する、尾羽が黒いコッカード亜種。むしろコッカードがククルドゥー亜種なのでは、ともいわれたがリーゼル公国が文化の中心のためこちらが亜種ということになった。コッカードが先かククルドゥーが先かである。
能力としてはコッカードと変わりない。
【危険度:☆☆☆】【希少度:☆☆】
【主な生息地域:サンカ砂漠】
黄色い羽毛が特徴の、砂漠を住処とする種。特殊能力としてクチバシに凍結能力があり、つつかれると砂漠のど真ん中でいきなり氷漬けになってしまう。魔術士もびっくりである。
この凍結クチバシでねぐらを凍らせて砂漠の熱を凌いでいるといわれる。
【危険度:☆☆☆】【希少度:☆】
【主な生息地域:メルギノバレー】
ピンクの羽毛のコッカード。クチバシには混乱作用があり、つつかれるとしばらく正気を失ってしまう。自身も正気ではないらしく、鶏でありながら常時ニコニコの笑顔をしている。怖い。
元々は普通のコッカードだったものが何かの啓示を得て変貌したとか、ベルムの実験の仕業だとかいわれている。
【危険度:☆☆】【希少度:☆☆】
【主な生息地域:ヤオラギ王国全域】
かつてヤオラギに流れ着いた商船に乗っていた飼いコッカードが野生化し適応進化したという、ヤオラギの島の固有種。野生個体のクチバシには毒があるが、卵から育てた上で餌を厳選すると毒は薬効に変わり、つつかれるとその部位の病が取れるほか煎じて飲むと高い効果があるという。
鋭い牙と爪を持つ狼の魔物。肉食で、街道や草原に生息するものは付近の魔物と比べ格段に攻撃性が高く、駆け出し冒険者にとってはおそらく最大の脅威となる。一般的に群れを作らず単独から3匹程度で徘徊しているため、実力のないうちに出会ったら逃げるのが最善だろう。
野生のもののほか、訓練を積んだ魔獣使いが使役していることもあり、サーカスの見世物の定番でもある。
【危険度:☆☆】【希少度:☆】
【主な生息地域:リーゼル公国全域】
リーゼル公国三街道周辺に生息する種。新米冒険者の安全のため定期的に駆除が行われているが、それでも街道上を縄張りにしていることが多い。一説には冒険者が逃げるために投げてよこす肉が目当てともいわれ、ギルドでは気をそらすためとはいえむやみに餌を与えないよう教育している。
【危険度:☆☆】【希少度:☆】
【主な生息地域:コスコール王国全域】
コールス草原に暮らす、ガルガの亜種でガルガッシュ。こちらも街道上によく出没し冒険者や徒歩の行商人を襲ってくる。プラミィを襲うこともあり、この辺りに生息する金のプラミィを食べて金色になったガルガッシュがいるという噂もある。
【危険度:☆☆☆】【希少度:☆☆】
【主な生息地域:レーガス連峰、ノイゼッタ自治領全域】
雪原や高山にのみ生息する青白いガルガ。雪山に適応した体は寒さをものともせず、厳しい環境で体力を消耗した冒険者にとってはガルガの何倍もの強さを持って見える。
一方で火は苦手らしく、松明に火を灯すと恐れて一定の距離から近寄ってこない。
【危険度:☆☆】【希少度:☆】
【主な生息地域:ベルム帝国内】
野生の魔物ではなく、帝国の手で調教され使役されているいわば軍用犬。元はガルガだが品種改良を重ねて従順になっており、護衛から強襲まで様々な任務を兵士とともにこなす。
素質がなかった個体が横流しされ、盗賊のようなろくでもない連中に渡っているという黒い噂もある。
様々な物に擬態した甲羅を持つ、陸亀の魔物。
一見柔らかいものに擬態している種もいるが総じて甲羅は硬く、体を引っ込められると物理の攻撃は通用しにくい。その状態でコマのように回転したりして攻撃してくるが、制御は利かないらしく避けるとそのまま遠ざかっていったり川や溝に落ちてしまうことも。
【危険度:☆】【希少度:☆】
【主な生息地域:リーゼトンネル、アウゼルブルグ周辺】
岩に擬態した、この種でもっとも標準的な魔物。
遠目には見分けがつかないが、定期的に自身の近くに生えた草を食べているため、その場を動いていないイワノフの周囲には不自然に草が生えていない円ができる。
【危険度:☆】【希少度:☆☆】
【主な生息地域:トライト大森林】
大森林に生息する、キノコに擬態した種。赤に白の斑点がついたいかにもキノコといった見た目の甲羅を持つが、その硬度はイワノフ以上だという。
ただ、本物のキノコと比べてサイズが明らかに大きいためあまり擬態としては役立っていないようにも見える。
【危険度:☆】【希少度:☆】
【主な生息地域:エルベルム工業地帯、ベルム研究所】
厳密にはトタノフ種ではなく、彼らに似せて作られた人工の警備メカ。コンテナを甲羅としており、上部からはパトランプも飛び出す。
通常の運搬用コンテナと同規格で作られ輸送がしやすいため、国内の各所で活用されている。だが搭載された人工知能がポンコツで暴走しがちなため、魔物のように冒険者の助けが必要になることも。
【危険度:☆☆】【希少度:☆☆】
【主な生息地域:ノイゼッタ自治領全域】
二段重ねの雪だるまのような甲羅を持つ。とはいっても甲羅は下だけで上は雪玉で、ご丁寧に目や口もついているがどうやって積まれたのかは謎。
そんな雪だるまの顔を投石器のように跳ね飛ばして、一回きりの遠距離攻撃を使えたりする。
ほのかに光る大きな翅で森や洞窟など暗い所を飛ぶ、蝶か蛾のような魔物。
鱗粉に毒がある種もいるが基本的には無害。ただ、他の強力な魔物の餌とされている場合が多く、この種を見かけたら周囲に捕食者が潜んでいる可能性を考慮しなければならない。
【危険度:☆】【希少度:☆】
【主な生息地域:リーゼトンネル】
リーゼル公国の街道が通る2つの洞窟、そのどちらにも生息している。
敢えて討伐対象とされることは少ないが、その翅は死んでからもしばらく光を放つため、地下の空洞を探索する際に目印とされることもある。
【危険度:☆】【希少度:☆】
【主な生息地域:トライト大森林】
森林の中でも特に鬱蒼と木が茂るエリアを飛び回っている。
緑に光る翅は妖精フォリアに似ており、混同されることもあった。あちらの翅は魔力の結晶だがこちらはただ光っているだけのため、もっぱらハズレ扱い。現代では妖精の捕獲は禁止されているため相対的に彼らも狙われることが少なくなった。
【危険度:☆☆】【希少度:☆☆】
【主な生息地域:メルギノ火山】
メルギノ火山内の洞窟を飛ぶ、溶岩のように赤く光る翅を持つ種。
鱗粉は実際焼けるように熱く、この種の中では危険なほうだが、そもそも火山洞窟を訪れる冒険者が何の準備もしていないはずはないので大抵相手にされない。
巨大な体を持ち、ひとたび怒ると闇雲に突っ込んでくることの多い猪の魔物。
タフで手強いが怒らせなければ温厚なほうで、山や森で遭遇してもこちらが引く意思を見せれば深く追ってはこないことが多い。ただし子連れの場合は別で、子を守るため外敵になりうる人間のことを積極的に襲ってくる。
【危険度:☆☆☆】【希少度:☆☆】
【主な生息地域:イトール国境谷周辺】
頭に2本の角が生え、真っ直ぐ伸びた牙が特徴。普段は山奥に暮らしふもとにはあまり下りてこないため、街道を通る冒険者が遭遇することは少ない。
巨体と鋭利な牙による突進は致命的なので、もし怒らせてしまったならとにかく横に逃げること。
【危険度:☆】【希少度:☆☆】
【主な生息地域:イトール国境谷周辺】
ホーンドボアの子供で、小さいながら2本の角はしっかり生えている。
彼ら自体はなんら脅威ではないが、彼らがいるということは近くに親がいるということなので静かに立ち去ったほうがいい。間違っても連れ去ろうなどとしてはいけない。
【危険度:☆☆☆】【希少度:☆☆☆】
【主な生息地域:メルギノ火山周辺】
火山地帯に生息するボアの一種。メタルというだけあって鋼鉄のように硬く黒い体を持ち、突進は岩をたやすく粉砕する。本当に鉄で出来ているわけではない。
ふもとでは見かけないが、時折メルギノ市の外壁に(おそらく勢いあまって)ぶつかってしまい、修理が必要になることがある。
自我を持ち動き出した花の魔物。ユリスガルドでは一般的に植物にも意思があるが、その一部が何らかの要因で攻撃的になりついには自力で動き、攻撃対象を襲うようになったものだといわれる。
その起因のため、見かけによらず総じて危険度は高めである。
【危険度:☆☆】【希少度:☆】
【主な生息地域:トライト大森林】
うねうねと動く根で這いまわる、コスモスのようなピンクの花。人間と遭遇すると毒や催眠効果のある花粉を振りまいてくる。言うまでもなくその花粉が最大の脅威だが、対処法として花部分に空の袋を被せてしまえば簡単に封じられる。
【危険度:☆☆】【希少度:☆】
【主な生息地域:トライト大森林】
ユリのような白い花。この系統では珍しく花粉を一切使わないのが特徴で、代わりに鋭い葉を用いて斬りつけてくる。
フロレラリアとペアで行動していることが多く、あちらが花粉で動きを止めてこちらが斬りつけるという花とは思えない高度なコンビネーションを見せつけてくるイケ花。
【危険度:☆☆】【希少度:☆☆】
【主な生息地域:リュイナ学園旧校舎、ウォルテナの滝周辺】
アヤメのような紫の花。浴びた者の気力をじわじわ奪っていく特殊な花粉をばらまく。
放っておくと無気力にされる危険な花粉で、リュイナ学園では毎年のようにこれで学業が滞る生徒が出るという。本当にこの花のせいなのかは定かではない。
【危険度:☆☆☆☆】【希少度:☆☆☆】
【主な生息地域:禁忌の島】
禁忌の島をうごめく巨大な花。見た目のインパクトもさることながらその花粉は強力で、不用意に浴びれば即座にあの世行きだろう。
もっとも、この島を訪れる冒険者はそれだけの覚悟をしているが…
水中はもちろん、水を飛び出し空中を浮遊することも可能な魚の魔物。湖や川などの淡水に棲むものと海に棲むものが存在するが特徴は同じ。
食欲旺盛で何にでも食らいついてくるので、釣りの邪魔になって迷惑がられることが多い。
なお、身は食用にもなるがそこまで美味しいわけではないらしい(淡白な味だとか)。
【危険度:☆】【希少度:☆】
【主な生息地域:リュイナ・ビーチ周辺】
トルミナの海岸ではおなじみとされる種。歯は鋭いが噛み付く以外に能力はないため、鉄の棒の一本でもあれば追い払える。
観光地であるビーチにも湧くので、この地域の冒険者の稼ぎどころになっている。
【危険度:☆】【希少度:☆】
【主な生息地域:リュミネス湖周辺】
リュミネス湖の水辺に生息する淡水タイプのカーラ。学園生が釣りに来ることが多いため、時々釣り上げてしまった学園生が追い回される姿を目にすることも。
棲みかが違うだけでトルミナカーラと同一個体ともいわれる。
【危険度:☆☆】【希少度:☆☆】
【主な生息地域:ヤオラギ洞周辺】
ヤオラギの磯浜や洞窟を棲みかとする種で、体の側面に墨で描いたような丸の模様があるのが特徴。
荒波が打ちつける磯に暮らすためかリュイナのものよりたくましく、顎の強さも上である。この海域には彼らのボスである魔物も存在するらしい。
丸い体に風船のような細い尾を持ち、小さな翼で空を飛ぶ…というより風に流されてふわふわと浮かんでいる鳥のような魔物。
大半は浮かんでいるだけなのでほぼ無害だが、卵や巣などはいまだ発見されておらず不明な点が多い謎の生物である。生態がよく分からず魔物として扱われるタイプの代表格。
【危険度:☆】【希少度:☆☆】
【主な生息地域:リーゼル公国三街道周辺?】
リーゼル公国の盆地内で主に出没する。湖上の風に乗って飛んで行く姿を見ることができるが、街道上にはほとんど降りてこない。
ギルドで調査依頼が出されることもあり、街道を大きく外れて後を追うことになるため上級者向け。
【危険度:☆】【希少度:☆☆☆☆☆】
【主な生息地域:世界樹?】
世界樹周辺の海上で稀に目撃される、白いピヨール。やはり何をするでもなく浮かんでいるだけだが、場所が場所なので天の使いだとか浄化の化身だとか囁かれこの名が付いた。
世界樹を登る機会があれば、間近に見ることが出来るのかもしれない。
これらの魔物は極端に数が少なく同時に強大な力を持っており、広い縄張りを持っていたり明確な目的を持ってその場に鎮座しているなど、一般の魔物とは一線を画す魔物たちである。
冒険者ギルドでは彼らを要注意リストとして記し、生半可な冒険者たちが迂闊に手を出す事のないよう共有している。
【危険度:☆☆☆】
【主な生息地域:リーゼル公国・シルビア街道】
街道近くの森の奥地に生息する、赤い毛皮の熊の魔物。
付近の魔物も恐れて近づかない巨大な体躯と鋭い爪や牙を持ち、度々現れては森に立ち入った冒険者に再起不能の被害を出している。
腕のある冒険者に討伐依頼が出されるが、剣や魔術の一撃二撃では倒れず、さらに傷を負うほど凶暴性を増していき我を忘れて暴れ出す猛獣である。
【危険度:☆☆☆☆】
【主な生息地域:リーゼル公国・リーゼトンネル】
鮮やかな赤と青、2つの首を持つ巨大なクモの魔物。
リーゼトンネル地下に広がる洞窟のヌシで、本体が地上まで出てくることはないが多くの子グモを従え地下を支配している。普段はもっぱらダンジョンパピヨンを捕食しているが、縄張りに踏み込めば人間も容赦なく餌食にされるだろう。
なお、2つの首は赤い首がオスで青い首がメスらしいが何故そうなっているのかは不明。
【危険度:☆☆☆】
【主な生息地域:トライト共和国・サンカ遺跡】
遺跡の奥に安置された、先端の太陽のような装飾が特徴の巨大な柱状オブジェ。
しかしその正体は由来の知れぬ魔法生物で、迂闊に近づけばその太陽装飾に輝く笑顔を浮かべながら怪光線で攻撃してくる。さらには柱の下にわだかまる影から巨大な腕が現れたかと思えば、彼(?)自体を杖のように振り回すなどのトンデモ機構も見せてくる。
古い書物によると、古代人が異界から呼び出した存在のようだが…
【危険度:☆☆☆】
【主な生息地域:ヤオラギ王国周辺海域】
赤い甲冑のような装甲に身を包んだサメの魔物。
近海に生息するヤオルカーラたちの親玉で、海洋生物でありながら武人気質な性格らしく、付近を通る船舶があれば立ち塞がって一騎打ちを挑んでくる。
危険度こそ高いが知性も高く、こちらに戦意がないと知れば潔く引き下がるため、遭遇したからといってむやみに襲われることはない。